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2025.01.10
皆様、お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか。
人と同じように、犬猫でも近年「肥満」が問題視されてきています。
我が家の愛犬・愛猫もお正月太りしていませんか!?!?!?
肥満、と聞くとただ見た目の特徴のことを言うのかなと思いがちですが、肥満はちゃんとした病気(栄養性疾患)です。また、肥満である犬猫は呼吸器の病気や糖尿病(猫)、関節疾患など、様々な病気を引き起こすリスクがあります。1)
人では体格を数値化するときに BMI(Body Mass Index) を使いますが、犬猫で同じようなものを指す指標としてBCSというものがあるのを知っていますか?
あなたのワンちゃんネコちゃんのBCS、一度チェックしてみましょう!
BCSとは Body Condition Score(ボディコンディションスコア)の略です。
ワンちゃんネコちゃんはその子その子で体型にかなりばらつきがあるため、体重だけでは理想の体型かどうかを判断するのは難しいですよね。そこで、誰でも簡単に評価できるようにしたのがBCSです。BCSは5段階に分けられていて、数字が大きくなるほど肥満度が高い体型を表します。つまり、1は痩せすぎ、5は太りすぎ、3が適正です。
この3つをみてください。毛があると分かりづらいので、なるべく毛をかき分けて触りながらチェックしてみてください。
あなたのワンちゃんネコちゃんのBCSはどうでしたか?
4を超えていると…肥満体型です!一緒にダイエットに取り組んでいきましょう!
①まずは理想の体重を知る
犬猫ではBCS3が適正とされていますが、それって結局は何kgなの??と分かりにくいですよね。
そんな時は病院のスタッフまでお声がけください。一緒にBCSを見て、理想体重を設定させていただきます!
ちなみに自宅でワンちゃんネコちゃんの体重を測る場合、まずは抱っこして一緒に体重を測り、そのあとご家族の体重だけ測って引くとその子の体重が分かりますよ。
②正しいフードを選ぶ
目標体重が分かったら次はどのフードにするか決めましょう。
色々なペットフード会社がダイエット用のフードを出しています。ダイエット用のフードの多くは満腹感を与えるために食物繊維が多く入っていることが多く、これにより便の量が増えることがあります。
持病がある場合は、フードを変える前に必ず相談してくださいね。
ちなみに、量をたくさん食べたい子はグラムあたりのカロリーが少ない方が、量を食べられることになります。どんなフードが良いかは一緒に考えていきますのでお気軽にご相談ください。
③与える量を計算する
フードを決めたら、1日に与える量を計算します。
1日に必要なカロリーはその子の体格や年齢、避妊・去勢をしているかなどで変わってきます。その子に合わせたカロリー計算をするので、ぜひ相談してくださいね。
④適度な運動を
食事量の管理のほかに、しっかり運動してカロリーを消費させてあげることも大切です。
散歩やおもちゃを使っての遊びはご家族との絆を深めるためにもとても良いと思います!是非遊んであげてくださいね。
頑張っているのに痩せない…なんで?!
ダイエット頑張ってるのに全然痩せないんです…どうしてですか?
なんて声をよくお聞きします。
思っていたよりもご飯の量が多かったりすることもありますが、よくよくご家族皆さんにお話を聞いてみると、実は誰かがコッソリおやつをあげていた…!!なんて話も意外と、あるあるです。笑
①ご飯の回数を増やす
今まであげていたご飯の回数から、回数を増やしてあげるとその分満足度が高まります。もちろん、1日のトータル量は変えないで、一回分の量を減らして与えてくださいね。
②おやつの種類の見直し
あげているおやつは何ですか?
ペット用のクッキーやチーズ、もしかしたら人の食べ物、という方もいるかもしれません。これらはカロリーが非常に高く、ほんの少しのつもりでも栄養過多になってしまうこともあります。おやつの種類も低カロリーのダイエット用のものに変えてみてください。
また、フードとは別におやつを与える場合は、その分のカロリーも考えてフード量を減らしてくださいね。フード自体が好きな子は、フードを少し“1日のおやつ分”としてよけておき、そこからおやつとしてあげるのも良いと思います。
③玩具を使う
フィーデングトイと言って、おもちゃの中にドライフードを詰めて与え、自分で遊びながら少しずつフードを食べることができるものです。
早食いで満足感を得られない子や、おやつの時に使うのがおすすめですよ。
ダイエットを始めたら3週間を目安に、体重が全く落ちていない場合は少しフードの量を減らしてみてください。また、ダイエットをする時には一緒に住んでいる家族みんなに話して協力してもらう、ということもとっても大切です!
ワンちゃんネコちゃんが健やかに長生きしてくれるためのダイエットですが、ダイエット自体がストレスにならず楽しく挑戦できるとよいですね!
参考文献
1)石岡克己, 2021. ペット栄養学会誌 24(1): 46-56